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のべれびゅ
ラノベレビュー
Fiss
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冬瀬 まのと
「占いと呪いを生業とする闇の一族、占家。
占家の一つ、天壬家の当主は高校生の天壬蒼夜。
彼は占呪師としての力に優れ、頭脳明晰、スポーツ万能、おまけに眼鏡の似合う美少年。
そんな彼の唯一の弱点が幼なじみの御流緋奈。
二人にはある秘密があるのだが…。」

序盤で一気に4人出て来て、どれが誰の発言なのか混乱し、
今後の展開に少し不安になったのだけど、その後も順調によく分からなかったりする。

天壬蒼夜が主人公かと思いきや、転校生・藤沢綾が主人公、かと思いきや天壬蒼夜が主人公、かと思いきや……まぁ、多分蒼夜が主人公。

他の占家と戦ったり、色々と暗躍したりしてるのだけど、敵にしろ味方にしろ何がしたいのか解らず、この話の主軸が一体何なのか、よく解らないまま話は進んでいく。
終盤で遂に真相が明かされ、「なるほどね」と一瞬思うも、今までの話と何ら関係無い事に気付き珈琲噴出。

なので、最後の最後で「こういう話だった」という事は解ったのだけど、「こういう話になっていない」という事も解ってしまった。次巻は無いみたいです。

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ステレオタイプ・パワープレイ2 ~イビルアイズ~
ステレオタイプ・パワープレイ2 ~イビルアイズ~
川口士
「私たちは石川涼を殺したい。」
幼なじみの少女が思った。親しい仲の魔導士が願った。彼を崇拝する異世界人と、彼に恩義ある魔族の少女と、彼を称える宇宙人が望む。愛する母と妹は思う。
『眼の前にいる、石川涼を殺したい』
そして始まった、愛憎渦巻く全面修羅場のパワープレイ。

「おにーちゃんが朝ご飯?」なんというエロ妹……。相変わらずです。

「彼女はあなたを好きすKILL」という事で、今巻の相手は人を操る力を持つ“邪眼使い”。
邪眼の力によって行っていた行動の記憶は邪眼が解けたとしても残っているため、各キャラ達の自分が置かした行動に戸惑い、嘆く描写が非常に良かったです。ただ、邪眼使いが仕掛けてくる攻撃を起こる端から解決していくので、あらすじから期待していた緊迫感は序盤がピークだったのがちょいと残念。

数回に分けて長々と語られた邪眼使いの背景も、結局活かされること無く終わってしまった。…こんな事になるなら、異常に多い女の子達のキャラでも掘り下げてくれれば良かったかなぁ…。それで思い出したけど、既存のキャラはともかく、新キャラの長野聖までもが途中から空気になってしまったのが…。なかなか面白くなりそうなキャラだっただけに何とも残念。

最後は拍子抜けしてしまったけど、ほのぼのエピローグにはちょっと笑った。次巻も大いに期待。
しかし…相変わらず最強装備の存在が、物語を破綻させてるのが何とも痛い。

最強装備。

そんなものがあると、緊迫感が無くなってしまう。

使わなければ良い。

主人公「アレは強すぎるから嫌いなんだ」

読者「おまえは何を言っているんだ」


ステレオタイプ・パワープレイ
ステレオタイプ・パワープレイ
川口 士
「石川涼は世界の危機と幼なじみ。
小学生の時に救済した異世界から、中学生の時に解決した銀河から、去年共に地球を守ったアンドロイドから、今日転校してきた女子高生から、同時に発せられたのは聞きなじみのあるあのセリフ。
『世界の危機です。救ってください!』
―――そして始まった、石川涼の擦り切れるほどのパワープレイ。」

大人しく平凡で目立たない高校生・石川涼は、
ある日「世界を救ってください」と聞きなじみのある言葉で頼まれる。同時に…3つの世界から。
そしてその場面を偶然目撃した幼馴染、佐賀夢乃は…。

朝、目を覚ますと横にはスクール水着を着た女子小学生。
そんな始まり方で早速ゾクゾクだかワクワクだかテカテカしてくる。

題名どおり大筋、というかテーマは王道の詰め合わせ。
主人公・石川涼が時折中二病を発揮するのが気になる所だけど、最強装備と過去の経験で世界の危機をテキパキ解決。とはいえ、ただ悪を次々に蹴散らしていくという訳ではなく、場合によっては平和的かつ政治的かつ円満に。
まぁ、それはそれで良いんだけど、熱い展開がほとんど無かったのが残念。一応終盤になると盛り返して来ますが。

かなりのボリュームとはいえ流石に登場人物が多く、各世界のキャラを掘り下げる余裕は無かった感じ。主人公とヒロインの今後や、不穏な発言(遺伝子的な意味で)をする人など、次巻にも期待。

しかし、一つ一つの説明が妙に長い為、
読んでいて少しダレてくるというか、気づくと脳が勝手に読み飛ばしちゃってる訳なんだけど、
黒幕が涼の事を知った理由が「苦労して手に入れた通知表から疑問が湧いた」って、まず何で涼の通知表を手に入れたのかが意味不明なんだけど、どこか読み飛ばしたかな…。